本文へスキップ

解説

情シスの定型業務の自動化- アカウント・IT資産・SaaS管理で自動化できる業務とIT管理SaaS・RPA・AI社員の使い分け

AI社員総合センター 編集部

11分で読めます監修: 高澤皆生

AI社員メディア情シスの定型業務の自動化アカウント・IT資産・SaaS管理で自動化できる業…業務自動化全般

情報システム部門は、全社のIT環境を止めずに回し続ける縁の下の力持ちです。ただ日々の中身を見ると、判断ではない手作業が多くを占めます。入社者のアカウント発行と権限付与、退職者のアカウント停止と棚卸しが、人の出入りごとに発生します。

利用中のSaaSやライセンスの台帳整理も続きます。PC・スマホなどIT資産の貸与・返却・在庫管理、ソフトウェア更新やセキュリティ設定の確認も欠かせません。専任が一人、あるいは兼任の会社ほど、入退社シーズンや棚卸しに作業が集中します。そこで特定の人へ負荷と属人化が偏りがちです。

本記事は、情シスの定型業務そのものを主役に据えたハブ記事です。どこを自動化でき、どこから始めると効果が測りやすいかを整理します。手段はIT資産管理SaaS・SaaS管理ツール・RPA・AI社員の違いから見比べます。社内からの問い合わせ対応や入退社の労務・総務手続きは、それぞれの記事へご案内します。

情シスの自動化は、管理ツールを入れれば終わりではありません。IT資産管理SaaSやSaaS管理ツールは、資産・ライセンス・アカウントの台帳化と一元管理という土台を担います。RPAは決まった画面操作をくり返します。

AI社員はその手前を巻き取ります。申請メールや書類からの読み取りと転記、台帳との突合、抜け漏れの一次チェックを自社の手順どおりに進めます。三者は競合ではなく、役割を分けて組み合わせるのが現実的です。

目次
  1. 情シスで自動化できる定型業務の一覧 - どこに手作業が残るか
  2. 自動化の三つの手段 - IT管理SaaS・RPA・AI社員の役割の違い
  3. 業務別に見る情シスの自動化 - 個別記事へのご案内
  4. 情シスの自動化の進め方 - どこから始めるか
  5. よくある質問(FAQ)
  6. 結論

情シスで自動化できる定型業務の一覧 - どこに手作業が残るか

情シスの業務は、会社の規模や業種が違ってもよく似た工程に分解できます。おおむね、①入退社にともなうアカウント運用(入社者のアカウント発行・グループや権限の付与、退職者のアカウント停止・削除、棚卸し)、②SaaS・ライセンスの管理(契約しているサービスと利用者の把握、未使用ライセンスの棚卸し、更新時期の管理)、③IT資産・デバイスの管理(PC・スマホ・周辺機器の貸与・返却・在庫、台帳の更新)、④運用・セキュリティ(ソフトウェア更新やセキュリティ設定の確認、各種台帳とシステム実態の突合)、⑤社内からの依頼の受付(アカウントやデバイスに関する申請の一次受付)、という流れです。

このうち、時間と神経を使うのは『最終的な判断』そのものよりも、その手前にある手作業です。申請メールや申請フォームの内容を読み取って台帳やシステムに入力し直す、入退社の情報をもとに複数のSaaSへアカウントを作る・止める、貸与中の資産と台帳を一件ずつ突き合わせる、未使用ライセンスや権限の付けっぱなしを洗い出す——こうした作業が、入退社シーズンや棚卸しのタイミングの情シスを重くします。様式が人によって異なる申請や、例外的な権限付与・特殊なデバイス対応は、特に人手が残りやすい部分です。

まず大切なのは、『どの業務に、どれだけの手作業が、いつ発生しているか』を見える化することです。自動化は全工程を一度に変えるものではなく、頻度が高く手順が安定した工程から切り出すのが定石です。下のチェックリストは、自動化の検討対象になりやすい情シスの手作業の例です。

  • アカウント発行・権限付与: 入社者ぶんのアカウント作成と、部署・役割に応じた権限/グループの付与(入社シーズンに集中しやすい)。
  • アカウント回収・棚卸し: 退職者のアカウント停止・削除、権限の付けっぱなし・退職者アカウントの残存チェック(漏れがリスクに直結)。
  • SaaS・ライセンス管理: 契約サービスと利用者の把握、未使用ライセンスの洗い出し、更新時期・コストの管理(台帳が散らばりやすい)。
  • IT資産・デバイス管理: PC・スマホ・周辺機器の貸与/返却/在庫の記録、台帳の更新(現物と台帳のズレが生じやすい)。
  • 台帳とシステムの突合: 各種台帳と実際の利用状況・設定を突き合わせ、不一致や抜け漏れを洗い出す(棚卸しで集中)。
  • 申請の一次受付: アカウント・デバイス・権限に関する社内からの申請を受け取り、内容を整理して振り分け(毎日くり返す)。
情シスを重くするのは判断そのものよりも、その手前にある『申請メール・書類からの読み取り、台帳への転記、実態との突合、抜け漏れの一次チェック』という手作業である。

自動化の三つの手段 - IT管理SaaS・RPA・AI社員の役割の違い実名は出典リンク方式・中立

情シスの自動化を支える手段は、大きく三つに分けて考えると整理しやすくなります。第一にIT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは、IT資産・ライセンス・アカウントの台帳化と一元管理、利用状況の可視化、入退社にともなうアカウント運用の効率化といった、情シスの『土台』を担います。第二にRPAは、人がパソコンで行う決まった画面操作(複数システムへのアカウント作成・停止、ダウンロード・転記・登録など)を、ルール通りにくり返し実行します。

第三にAI社員は、生成AI・大規模言語モデルや文字認識を中核に、申請メール・PDF・フォーム・画像といった『揺らぎのある入力』を読み取って構造化し、自社の手順どおりに転記・振り分け・一次チェックを行います。様式の異なる入退社の申請、メール本文で届く権限変更の依頼、台帳と現物の照合——こうした、ルールを固定しきれない手前の作業を、人の確認を挟みながら巻き取れるのが特徴です。

三者は競合ではなく役割分担です。IT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは『資産・ライセンス・アカウントの台帳化と一元管理』、RPAは『決まった操作の反復』、AI社員は『様式が揺れる入力の読み取りと、その後の転記・振り分け・一次チェック』を担います。下記のIT資産管理・SaaS管理に関わるツールはいずれも実在の専用サービスであり、AI社員と組み合わせて使える前提で中立に挙げています。最新の機能・料金・対応範囲は必ず各社の公式情報でご確認ください(優劣を断定するものではありません)。

出典: 各サービスの公式ページ(機能の詳細・最新の料金・対応範囲は公式でご確認ください)。IT資産管理・SaaS管理・アカウント管理に関わる代表的なクラウド/ソフトの一例です。

IT資産管理・SaaS管理に関わる代表的なツール(各社公式サイト)

AI社員 と IT管理SaaS・RPA の比較表
比較項目AI社員IT管理SaaS・RPA
得意とする領域

様式が揺れる入力の処理

(申請メール・PDF・フォーム・画像など書式が混在する入力を読み取り、自社の手順で転記・振り分け・一次チェックする)

IT資産管理/SaaS管理ツールは台帳化・一元管理と可視化、RPAは決まった画面操作の反復を担う

情シスでの主な役割

管理業務の手前を担う

(入退社の申請や権限変更依頼の読み取り、台帳更新の下ごしらえなど、システムに反映する手前の手作業を肩代わり)

資産・ライセンス・アカウントの台帳管理、利用状況の可視化、複数システムへの一括反映などの本処理

様式・例外への強さ

例外を解釈して振り分け

(様式の違う申請や、特殊な権限付与・例外的なデバイス対応など、内容を解釈し判断が必要な分だけ人に回す)

想定どおりの様式・操作に強い。様式の揺れや例外はルール追加・人の対応が必要になりやすい

一次チェック

抜け漏れ・不一致を指摘

(台帳と申請・実態の突合で、権限の付けっぱなし・退職者アカウントの残存・未使用ライセンスなど気になる点を洗い出して指摘(確定は情シス))

SaaSは利用状況の可視化や設定の管理を支援、RPAは指定したチェックを反復実行

費用(目安)

業務量に応じた個別お見積もり

(任せる業務範囲と量に応じて設計。社員数や入退社・棚卸しの繁閑に合わせた調整がしやすい)

管理対象の台数・アカウント数・機能・利用範囲などに応じた料金が一般的。小規模向けから高機能な有償まで幅がある

※本比較は一般的な傾向に基づく整理です。IT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは台帳化・一元管理・可視化、RPAは定型操作の反復に強みがあり、本記事はその価値を前提に、補完関係としてAI社員を位置づけています。各サービスの機能・料金・対応範囲は各社公式情報が最新です。アクセス権限の設計やセキュリティに関わる最終的な判断・承認は人(情シス・管理者)が行う前提です。

業務別に見る情シスの自動化 - 個別記事へのご案内

情シスの自動化は、一度に全部ではなく業務ごとに切り出して進めるのが現実的です。とくに頻度が高く効果が見えやすいのは、入退社にともなうアカウント運用、SaaS・ライセンスの棚卸し、IT資産・デバイスの台帳管理です。それぞれ、申請・メール・台帳からの読み取りと突合という共通の負荷を抱えており、AI社員が手前の手作業を巻き取りやすい領域です。

ここでは概要にとどめ、社内からの問い合わせ対応(ヘルプデスク)の進め方や、入退社にひもづく労務・総務の手続き、ナレッジ整備といった隣接業務の詳細は、それぞれの専門記事で解説しています。自社で最初に手を付けたい業務から読み進めてみてください。

  • 社内ヘルプデスク: アカウント・デバイス・権限に関する社内からの問い合わせの振り分けと一次回答(社内ヘルプデスクの自動化記事)。
  • 労務・勤怠手続き: 入退社にひもづく書類・申請の処理(労務・勤怠管理の自動化記事)。
  • 総務: 備品・庶務・社内対応など総務まわりの定型業務(総務の自動化記事)。
  • ナレッジ・社内マニュアル: 手順書・FAQの整備と検索(社内ナレッジベースの記事・マニュアル作成の記事)。
  • バックオフィス全体: 経理・人事・総務・情シスを束ねた自動化の全体像(バックオフィス効率化の記事)。

情シスの自動化の進め方 - どこから始めるか

情シスの自動化を始めるときは、いきなり全工程を変えるのではなく、効果が測りやすい一業務から着手するのが堅実です。多くの会社で最初の候補になるのは、人の出入りのたびに発生するアカウント運用か、台帳が散らばりやすいSaaS・ライセンス管理です。これらは手順を整えれば、人の確認を挟みながら段階的に手作業を減らせます。棚卸しのように頻度は低くても負荷が集中する業務は、繁忙期前に台帳の突合や下ごしらえを自動化しておく価値が大きい領域です。

次に、IT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは台帳化・一元管理・可視化の土台としてこれまで通り使い、その手前にある『申請メール・書類からの読み取りと転記、例外の振り分け、台帳との突合や抜け漏れの一次チェック』をAI社員に寄せる併用で検証します。一件あたりの処理時間、入退社シーズンや棚卸しの残業、設定漏れ・退職者アカウントの残存といった事故の芽の件数を、導入前後で比較できるようにしておくと、効果を判断しやすくなります。安定したら対象業務を広げていきます。

判断の物差しは、ツールのライセンス費だけではなく『情シスの手作業に毎月どれだけ人手と神経がかかっているか』、そして『権限の付けっぱなしや退職者アカウントの残存といったリスクをどれだけ減らせるか』です。入退社が多い、SaaSやデバイスが増えて台帳が追いつかない、専任が少なく属人化している、といった症状が強いほど、手前の手作業を自動化する価値が出やすくなります。料金や効果は社員数・管理対象の規模・既存システムの状態により異なるため、固定額の前提ではなく業務量に応じた個別のお見積もりで検討するのが適切です。なお、アクセス権限の設計やセキュリティに関わる最終的な判断・承認は、人(情シス・管理者)が担う設計を保ちます。

  • ステップ1: 情シスの定型業務を分解し、手作業(読み取り・転記・突合・一次チェック)がどこに、いつ集中しているかを見える化する。
  • ステップ2: 頻度が高く手順が安定した一業務(アカウント運用やSaaS・ライセンス管理)を選び、AI社員に切り出す。SaaSは台帳化・一元管理に残す。
  • ステップ3: 処理時間、入退社・棚卸しの残業、設定漏れ・退職者アカウント残存などの件数を導入前後で比較し、小さく併用して検証する。
  • ステップ4: 安定後に対象業務を広げる。権限設計・承認・セキュリティの最終判断は人(情シス・管理者)に残す設計を保つ。
情シス自動化の進め方
  1. 01手作業を見える化定型業務を分解し、読み取りや転記がどこに集中するかを見ます。
  2. 02一業務を切り出す頻度が高く手順が安定した業務を選び、切り出します。SaaSは台帳化に残します。
  3. 03小さく併用して検証処理時間や設定漏れの件数を導入前後で比べます。
  4. 04対象業務を広げる安定後に対象を広げます。権限設計や承認の最終判断は人に残します。人が担う

よくある質問(FAQ)

IT資産管理ツールを入れれば情シスの業務は自動化できますか?
IT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは、資産・ライセンス・アカウントの台帳化と一元管理・可視化という土台を効率化しますが、その手前にある『申請メール・書類からの読み取りと転記、台帳との突合、抜け漏れの一次チェック』は人手が残りがちです。ここをAI社員で巻き取り、管理ツールと組み合わせると、自動化の効果が出やすくなります。
入退社のアカウント発行・回収はどこまで自動化できますか?
申請内容の読み取り、台帳への転記、複数SaaSへの作成・停止の下ごしらえ、退職者アカウントの残存チェックといった部分は、AI社員やRPA・管理ツールでの効率化に向きます。一方、どの権限を誰に与えるかといった設計や、例外的な付与の可否は判断を伴うため、人(情シス・管理者)が確認・承認する前提です。
SaaS・ライセンスの棚卸しも自動化できますか?
契約しているサービスと利用者・利用状況の突合、未使用ライセンスや権限の付けっぱなしの洗い出しは、SaaS管理ツールやAI社員が支援できる領域です。最終的な解約・継続の判断は、コストや業務影響を踏まえて人が行う設計が現実的です。
RPAとAI社員はどちらが良いのですか?
優劣ではなく役割が違います。RPAは複数システムへのアカウント作成・停止のような決まった画面操作の反復に強く、AI社員は様式が揺れる申請の読み取りと振り分け・一次チェックに強みがあります。定型操作はRPA、様式や例外の処理はAI社員、というように組み合わせるのが効果的です。
専任の情シスがいない小さな会社でも意味がありますか?
むしろ専任が少ない・兼任という会社ほど、入退社や棚卸しの手作業が一人に集中しやすく、効果を感じやすい傾向があります。まずは件数の多いアカウント運用や、散らばりやすいSaaS・ライセンス管理など、一業務から小さく始めるのがおすすめです。
記事に挙げたJosysやマネーフォワード AdminaなどとAI社員は競合しますか?
競合ではなく補完関係です。これらは資産・ライセンス・アカウントの台帳化・一元管理・可視化に強みを持つ専用ツールで、AI社員はその手前の読み取り・転記・突合・一次チェックを担います。組み合わせて使うのが自然です。各サービスの最新機能・料金・対応範囲は公式サイトでご確認ください。
自動化すると情シス担当者の仕事はなくなりますか?
なくなるというより、手作業から設計・判断・改善へ役割が移ります。AI社員は読み取り・転記・突合・一次チェックといった手前を担い、権限設計・承認・セキュリティ判断は情シス担当が行います。属人化していた作業を仕組みに移すことで、少人数でも回しやすくなります。

結論

情シスの自動化は、『管理ツールを入れれば終わり』ではなく、アカウント運用・SaaS/ライセンス管理・IT資産管理・運用やセキュリティの突合という業務ごとに、どこに手作業が残っているかを見極めることから始まります。重いのは判断そのものよりも、その手前にある読み取り・転記・突合・一次チェックです。

手段は競合しません。IT資産管理SaaS・SaaS管理ツールは台帳化・一元管理・可視化の土台を、RPAは決まった操作の反復を、AI社員は様式が揺れる入力の読み取りとその後の手作業を担います。すでに管理ツールを使っている会社こそ、『ツールを入れても消えなかった手作業』からAI社員を試す価値があります。

まずは頻度の高い一業務(アカウント運用やSaaS・ライセンス管理)から、管理ツールと併用しながら小さく検証してみてください。社内ヘルプデスクや労務・総務まわりの進め方は個別記事で、費用の考え方は料金相場の記事で詳しく解説しています。権限設計・承認・セキュリティの最終判断は、引き続き人(情シス・管理者)が担う設計を保つのが安心です。

AI社員白書 2026 表紙

FREE DOWNLOAD

この記事の関連資料を無料ダウンロード

AI社員の最新動向・導入事例・料金の考え方をまとめた資料3点セットをご用意しています。社内検討にそのままお使いいただけます。

資料3点セットを受け取る(無料)

関連する導入事例

関連する業界別AI社員

AI社員の導入で、
業務の未来を変えませんか?

まずはお気軽にご相談ください。
専門コンサルタントが丁寧にサポートいたします。

無料相談に申し込む
陽の差し込む静かなオフィスの風景